皆さんは “メダル”というと
オリンピックの金・銀・銅のメダルなど
おもにスポーツの勝者に贈られるメダルを
ご想像される方も多いと思いますが、
メダルは、
人の功労や功績を称えて寄贈したり、
お客様へのプレゼントとして使われることが
多々あります。
ここでは、ブロンズメダル製作の
一連の工程をご紹介いたします。
メダルをより身近に感じていただけると
幸いです。
メダル製造の一連の作業は左記の工程に分けられます。
まず写真などを基にデッサンを書き起こします。
次にこのデッサンを基に粘土で制作予定サイズの3~4倍の大きさの原型を作成します。
(デッサンおよび原型それぞれの状態でお客様にご確認いただき了解を得てから次の作業に進みます。)
出来上がった原型から電気鋳造で凹型(左図)を制作します。
そして凹型を縮小機に掛けて、目的の大きさの凹型を特殊鋼の土台に彫り込みます。(原形を制作せずに特殊鋼の土台に直接凹型を彫り込む場合もあります。)
出来上がった金型をプレス機にセットし型打ちを行います。
メダルの形状は1回の型打ちで地金に表れるわけではなく、2回、3回と分けて少しずつ地金に形を打ち込んでいきます。
また、1度プレスを行うと地金が硬くなってしまうので、地金を軟らかくするために熱を加えるナマシという作業も行います。
このメダルの場合、形状が表れるまで約3回程プレスとナマシを繰り返しています。
型打ちが終了しましたら旋盤にセットし、
周りの余分な地金を取り除き形を整えます。
古美付けの前に、色付きを良くするために細かいガラス粉を高圧で吹きかけ表面を荒らすホーニング処理を施します。
次に薬品に浸けて表面に古美付けをします。
そして羽布掛けをし凸部分の古美を削り落とします。
このバフ掛けも強く掛けすぎると表面の凹凸がなくなってしまいますので、丁寧に行います。
最後に酸化防止のためにクリア塗装をして完了です。
メダルの製造工程、
お分かりいただけましたでしょうか。
1点1点熟練した職人が心を込めて制作しております。
初期段階で制作した原型から
右のようなレリーフを制作することも可能です。
ブロンズ仕上
ロジウムメッキ仕上
オハグロ仕上
銀イブシ仕上
金メッキ仕上
緑青仕上
また、1つの金型から仕上方法を変えることで
下記のような色々なメダルを制作することが可能です。